HITOSAJI

小さな南の島からくらしのひとさじ

椰子の木からの、くらしに大切な贈りもの

f:id:yoshie_radhika:20190217195226j:plain

 

カオハガン島民がこよなく愛する道具、椰子の葉の茎からつくるホウキ。

自然からいただく産物を利用して、長く大切に使うくらしの道具だ。島民はもちろん毎日活用しており、砂地のカオハガンで葉っぱやチリやゴミを掃除するのに最適な逸品。

 

f:id:yoshie_radhika:20190217194925j:plain

島では、朝早くからこのホウキを使って掃除が始まる。コケコッコーの鳴き声とともに、ザッザッと同じリズムで刻まれる音。少しかがんで腰に手を当てて掃除する島民たちの姿がそこにある。
オットと住み始めてから、島の暮らしをオットの母が少しずつ教えてくれた。母はなにも言わないが、やって見せてくれる。

わたしはぼぅーっとしているので、「そうか、これをしなくてはいけないのか!」と、気づくのに時間がかかるが、そんなわたしのことを長い目で見守ってくれる母。
朝起きたら、家の周りを掃除する。葉っぱやゴミが落ちてたら、みっともないでしょう。と、教えてくれるように、母が毎日わたしたちの家の周りを椰子の茎のホウキで掃除してくれていた。ムスメが生まれてから、ようやく暮らしにコミットし始め、家の周りの掃除を始めた。


始めはどうしたらいいかわからなくて、とにかく力任せにホウキを使っていたら、通りすがりの島民から、「ヨシ~!ダメダメ~!砂も一緒にはいちゃってるわよ、もっとホウキの先を使って優しくしなさい。」と、何人もの人から声をかけられた。他にも、「ヨシは掃除をするようになったのね!」など、ようこそ島民の入口へ!というような労いの言葉をかけてもらい、恥ずかしくもあり、嬉しくもあった。


今は朝掃除をしていて、島民と会っても、あいさつをすることはあっても、誰も掃除のことを指摘してこない。わたしがホウキで掃除をすることがあたり前になり、ホウキの使い方も、「まぁ、いいんじゃない。」という感じらしい。そんなぶっきらぼうで優しい島民らしいアプローチが愛おしい。少しずつ島民の生活に順応していくわたしを見守ってくれているのかと思うと、感謝でいっぱいになる。